注目の2頭はいずれも穴馬！

はじめまして。競馬予想GPのトムです。
昨年の年末に企画されたG1リレーコラムのマイルCSでは注目馬をダノンサキッド(8人気)にし結果は2着に好走。今回はヴィクトリアマイルを担当させていただきます。

注目馬はアンドヴァラナウトを挙げたいと思います。
近3走は緩い馬場での競馬で着順こそ奮わないが、好走している条件としては中間が緩むラップより昨年の阪神牝馬S(2着)や府中牝馬S(3着)の様な持続的なラップで好走してきている。
前走はスタートが悪く後方からの競馬になり前有利な展開を上がり最速0.4差5着に差し込んできた内容は評価できる。
昨年のVMは輸送で体重を減らし、ポジション取れず外々を回った分脚が上がり14着に敗れたが、次走府中牝馬Sでは輸送克服しソダシに次ぐ0.2差3着に好走。出来れば良馬場でやりたい。

もう一頭の注目馬はサウンドビバーチェを挙げたいと思います。
全成績3-2-0-5の戦績だが1600m戦に限れば3-1-0-2。
オークスはスタート地点で他馬に蹴られ放馬してしまい除外…秋華賞も馬場入りでまたもや放馬したが出走し7着と棒に振ってしまった。
4走前紫苑Sでは、人気の一角になりそうなスタニングローズとタイム差無しの2着。3走前秋華賞は先行馬崩れ、2走前洛陽Ｓは舌括り道中から舌をだした状態で走っていて参考外。前走の阪神牝馬Sは馬場先出し。舌括りが奏功し、最後までコントロールの効いた走りができた結果持続的なラップを2番手先行し0.2差1着。今回のメンツに入っても実績上充分に対抗できる。
ヴィクトリアマイルはたびたび逃げ・先行馬が穴をあけているレース。今回もこの馬の一発にも期待したい。

上記の2頭を挙げた理由としては以下を参照してください。

その理由は「縦長」と「凝縮」

舞台である東京芝1600は直線の長いワンターンと紛れの少ないコースだが、ヴィクトリアマイルは過去10年間で馬券内30頭のうち1番人気は5頭が馬券内とまずまず力を発揮している一方で10番人気以下が7頭も馬券内に絡む馬場と展開次第では波乱も起こる牝馬限定G1レース。

では穴を開けたパターンとしてどんな馬が過去にいたか展開面と合わせてざっとまとめてみたが以下の通り。

2013年　ホエールキャプチャ（12人気）4角馬群【凝縮】　高速持続戦を差して2着。前走：阪神牝馬Sは差し決着を先行し14着。

2014年　ヴィルシーナ（11人気）4角馬群【縦長】　高速持続戦を逃げて1着。前走：阪神牝馬Sは差して0.5差11着。

2015年　ケイアイエレガント（12人気）4角馬群【縦長】　高速持続戦を先行して2着。前走：京都牝馬Sは逃げてタイム差無し1着。

2015年　ミナレット（18人気）4角馬群【縦長】　高速持続戦を逃げて3着。前走：福島牝馬Sは先行し0.2差5着。

2017年　デンコウアンジュ（11人気）4角馬群【凝縮】　稍重で中間緩む瞬発力戦を差して2着。前走：福島牝馬Sは捲って0.4差4着。

2019年　クロコスミア（11人気）4角馬群【縦長】　高速持続戦の差し決着を差して3着。前走：阪神牝馬Sは先行し0.1差5着。

2021年　ランブリングアレー（10人気）4角馬群【凝縮】　高速持続戦の差し決着を差して2着。前走：中山牝馬Sは前残りを差してタイム差無し1着。

更に過去10年のレースラップを見てみると
2013年（良）　12.4-10.8-11.4-11.7-11.9-11.4-11.2-11.6　4角【凝縮】前3F34.6後3F34.2（先２差１）
2014年（良）　12.4-10.7-11.6-11.5-11.8-11.4-11.2-11.7　4角【縦長】前3F34.7後3F34.3（先１差２）
2015年（良）　12.1-11.0-11.2-11.2-11.4-11.2-11.6-12.2　4角【縦長】前3F34.3後3F35.0（先行決着）
2016年（良）　12.3-10.4-11.1-11.9-11.5-11.4-11.3-11.6　4角【凝縮】前3F33.8後3F34.3（差し決着）
2017年（稍）　12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9　4角【凝縮】前3F35.6後3F33.8（差し決着）
2018年（稍）　12.4-11.3-11.5-11.6-11.5-11.1-11.2-11.7　4角【凝縮】前3F35.2後3F34.0（先１差２）
2019年（良）　12.3-10.6-10.8-11.1-11.3-11.2-11.5-11.7　4角【縦長】前3F33.7後3F34.4（差し決着）Hペースレコード
2020年（良）　12.0-10.9-11.3-11.4-11.1-11.2-11.1-11.6　4角【縦長】前3F34.2後3F33.9（先行決着）
2021年（良）　11.9-10.8-11.6-11.7-11.6-11.2-10.9-11.3　4角【凝縮】前3F34.3後3F33.4（差し決着）
2022年（良）　12.5-10.8-11.4-11.6-11.7-11.1-11.3-11.8　4角【縦長】前3F34.7後3F34.2（先行決着）

東京芝1600はコース形態上、向こう正面奥からのスタート地点は下りが続き3角でも下りで減速する区間が少ない持続したラップになりやすく、ご覧の通り2017年（稍重）で行われた年以外は2F以降10秒半ば～11秒台がゴールまで続くスピードと持続力が問われるレースになっている。

では高速持続戦の中で逃げ先行馬の前残りや差し馬が穴を開けているのはどんな時なのか？

4角馬群【縦長】になった展開で前残りが多く発生しており、4角馬群【凝縮】した多くは差し馬で決着している。
【縦長】になった特徴としては離して逃げた馬がいて縦長展開になり速いラップを刻んでいたが離れた2番手以降追走していた馬には緩い流れになっていて、馬群縦長で前有利な隊列を後方からレースを進めた馬は差し届かなかったと考えたい。
逆に4角馬群【凝縮】した時は一丸となって直線に入る為、前ポジションの優位は少なく瞬発力に長けた馬が差し込んできている。

その他の出走馬の取捨選択に関しては土曜の馬場傾向・日曜日の天候を加味した上で日曜の朝までに競馬予想GPの方に入稿したいと思う。

三冠王獲得の秘訣は点を線にする予想

最後に今回の企画は歴代三冠王ランキング優秀者によるリレーコラムというもので、2020年9月競馬予想GPから予想家デビューさせていただいて以来、過去6度もの三冠王を獲らせていただいてます。これは素直に嬉しいです。

三冠王って何よ？！とあまりピンと来ないかもしれませんが競馬予想GPに所属する予想家の中で毎週の回収率・単複回収率・レース回収率の順位をポイント化し合計点で争っています。買い目オッズに応じて資金に傾斜を付ける事が出来ない為、均一に計算されます。個人的にも楽しみにしているランキングで毎週のモチベーションにもなっています。

買い目構築で意識している事は合成オッズを常に意識しています。

・レース回収率を出すためには3連単の様な払戻金の大きい的中が回収率に大きく響いてくると思いがちですが、例えばワイド2点で20倍の払い戻し＝3連単100点で1000倍の的中はどちらもレース回収率は同じで相手を極力絞った少ない買い目点数を意識しています。

・単複回収率を出すためには推奨するレース数も関係してくるので自身の勝率と馬券内率は意識して推奨しています。

・回収率は買い目を広げず単勝・馬連・馬単・3連系と数珠つなぎに全てが的中する様な買い方を意識しています。


2023年競馬予想GPに入稿したレース数は先週の時点で334レース。全買い目を均等買いした場合
的中率　21%
回収率　114.6%
です。全く当たらない時もありますし力になれない時もあります。ですがこの立場にいる以上、毎週予想を参考にしてくださっている方と点ではなく線で見た時に勝てるよう常にトライ＆エラーを繰り返しながらアップデートし競馬に取り組んでいます。
これからも宜しくお願い致します。長文にお付き合いいただきありがとうございました。

トム